Reloop RP-7000、Pioneer PLX-1000は、それぞれReloop、Pioneerから発売されているターンテーブルである。
有名な製品は中古品が多くなりがちなターンテーブルにおいて、比較的最近発売されおり(他にも最近発売された機種はいくつかあるが)、割と比較対象にもなりやすい2機種なのではないかと個人的には思っている。
この記事では、「Reloop RP-7000とPioneer PLX-1000の違いの比較」から「RP-7000, PLX-1000, 共通の機能」。「Pioneer PLX-500との違いの比較」、「DENON VL12 PRIMEとの違いの比較」「Reloop RP-7000が優れている理由」まで触れていく。
Reloop RP-7000とPioneer PLX-1000の違いの比較
Reloop RP-7000とPioneer PLX-1000、両者の違いを比較した上で特筆すべき点としては、
- プリアンプ内蔵の有無
- LINE(ライン)出力の有無
- Reversボタンの有無
- TORQUE(トルク)、BRAKE(ブレーク)調整の有無
- ダストカバーの有無
と、言ったものが挙げられる。それぞれ詳しく見ていく。
Reloop RP-7000の優位な点
Reloop RP-7000の優位な点としては、
- プリアンプが内蔵されている
- LINE出力有り
- Reverse(リバース)ボタン有り
- TORQUE、BRAKE調整有り
と言ったものが挙げられる。
プリアンプが内蔵されている
PLX-1000には搭載されていないが、Reloop RP-7000には、本体にプリアンプが内蔵されている。したがって、単体のフォノイコライザーを挟まなくともアンプやパワードスピーカーに直接繋げてレコードを聴く事が可能となっている。
LINE(ライン)出力有り
こちらもPLX-1000には搭載されていないが、Reloop RP-7000では、出力方法がPHONO出力とLINE出力の2パターンから選択する事が出来る。
先ほど触れたように、RP-7000本体にプリアンプが内蔵されているので、アンプやパワードスピーカーに直接接続し、LINE出力を選択すればそのままレコードを聴く事が可能となっている。
Reverse(リバース)ボタン有り
これもPLX-1000には搭載されていないが、Reloop RP-7000には、「Reverse」ボタンが搭載されている。
単純にレコードを逆再生して楽しんだり、素材として取りこむ事も可能だ。
AKAI MPC内やDAW上でもリバース処理は可能だが、デジタル処理とは一味違った質感を得る事も出来るかもしれない。
Pioneer PLX-1000の優位な点
一方、Pioneer PLX-1000の優位な点としては
- ダストカバーが付属している
と、言ったものが挙げられる。
ダストカバーが付属している
RP-7000とPLX-1000の比較において、機能面でPLX-1000が優れている点として目立ったものはそこまで無かったが、あえて挙げるなら「ダストカバーが付属している」と言う点かと思う。
RP-7000にはダストカバーが付属していない。 「ほこりからターンテーブル本体やレコードを守る」と言う点ではダストカバーはあった方が便利なので、この点ではPLX-1000の方が優れている。
RP-7000, PLX-1000, 共通の機能
また、Reloop RP-7000とPioneer PLX-1000、両者の共通の機能としては、
- ±8%, ±16%, ±50%のテンポコントロール機能
が挙げられる。
±8%, ±16%, ±50%のテンポコントロール機能
「35/45回転切り替え」スイッチとは別にレコードの回転スピードを切り替えられる方法だ。
±8%, ±16%, ±50%の順にテンポコントロールの可変幅が広がっていき、テンポを切り替える際は±8%, ±16%, ±50%の中から1つを選択し、スライダーを動かしテンポを変える。
仮に、±8%選択してスライダーを+(プラス)方向に最大限振り切った場合はターンテーブルの回転スピードが8%速くなり、逆に-(マイナス)方向にスライダーを最大限振り切った場合は、ターンテーブルの回転スピードが8%遅くなる。
±16%, ±50%の場合も、変更できるレコード回転スピードのパーセンテージが大きくなるだけで基本的な使用方法は同じだ。
>> Reloop RP-7000における2通りのレコード回転スピード調節方法
Pioneer PLX-500との違いの比較
また、Pioneer PLX-1000の類似品としてPLX-500と言う製品もある。PLX-1000とPLX-500、両者において分り易い違いとして、
PLX-500には
- 本体にフォノイコライザーが搭載されている
- LINE出力が付いている
- ±8%, ±16%, ±50%のテンポコントロール機能が無い
と言った点が挙げられる。
本体にフォノイコライザーが搭載されている
PLX-500には、本体内部にフォノイコライザーが搭載されているのでRP-7000と同様、ターンテーブル本体とパワードスピーカーなどの間に単体のフォノイコライザーを接続しなくともレコードを聴く事が可能となっている。
LINE出力が付いている
このLINE出力も先ほどのRP-7000と同様、 アンプやパワードスピーカーに直接接続してレコードを聴く際の為の物だ。
±8%, ±16%, ±50%のテンポコントロール機能が無い
PLX-500には、フォノイコラーザーが搭載されている代わりに ±8%, ±16%, ±50%のテンポコントロール機能が無い。
DENON VL12 PRIMEとの違いの比較
また、DENONからもDenon VL12 PRIMEと言うターンテーブルが発売されている。
Reloop RP-7000とDENON VL12 PRIMEを比較して上で特筆すべき違いは、
DENON VL12 PRIMEには
- プリアンプ(フォノイコライザー)が内蔵されていない
- REVERSEボタンが無い
- フラッター部分にRGBライトが搭載されている
と、言った点が 挙げられる。
プリアンプ(フォノイコライザー)が内蔵されていない
Reloop RP-7000にはプリアンプが本体に内蔵されていたが、 DENON VL12 PRIME本体にはプリアンプが内蔵されていない。
したがって、別途でプリアンプもしくはミキサーなどを購入する必要が出てくる。
REVERSEボタンが無い
これもReloop RP-7000とには付いていたが、DENON VL12 PRIMEには付いていない。
フラッター部分にRGBライトが搭載されている
フラッター部分のRGBライトはReloop RP-7000には付いていなかった。
したがって、これに関してはDENON VL12 PRIMEの優位な点だ。また、このRGBカラーは調節可能なようだ。
Reloop-7000が優れている理由
以上、触れてきた事からも分るように、 「(DENON VL12 PRIMEは別として)PLX-1000, PLX-500がそれぞれ持っている機能を、RP-7000は兼ね備えている」と言った事が分る。
- PLX-1000に別途フォノイコライザーを購入し使用する
→ コスト的にRP-7000より高額になる(PLX-1000単体の価格でもRP-7000を上回る)
- ±8%, ±16%, ±50%テンポコントロール機能を諦めてPLX-500を使用する
→ コスト的にはRP-7000より安く済む。が、±8%, ±16%, ±50%テンポコントロール機能は使用できない。
このように機能面・コストパフォーマンス面で見て、RP-7000は優れたターンテーブルかと個人的には思う。
各々、ターンテーブルにおいて重視するポイントであったり、必要・不必要な機能は違ってくる事も少なくないだろう。その辺りは自由に自分の気に入った物を購入すれば良いかと思う。
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