DAWソフトウェアを使用して音楽制作を行う場合でも、エレキギターの録音や歌の録音を行う場合はオーディオインターフェイスを介して行う事になるので、特にフォーン(PHONE)端子やXLR端子、USB端子に触れる機会が多くなる。
また、AKAI MPCを始めとしたサンプラーやドラムマシン等アナログ機材を使う場合も当然、様々な入出力端子を使う事になるので、それらについて最低限知っておく必要がある。
そして、これらの接続端子はAKAI MPCを始めとしたサンプラーやドラムマシン、シンセサイザー、MIDIコントローラー、アウトボードエフェクター等、あらゆるアナログ機材で共通となってくるので、サンプラーを使わなくても何らかのアナログ機材を使う人なら知っておいて損は無いはずだ。
(1/4 inch)フォーン(PHONE)端子
一口に”フォーン(PHONE)端子”と言ってもサイズ別にいくつか種類があるが、音楽制作の機材で”フォーン(PHONE)端子”と言う時、たいていの場合は”1/4 inch(インチ) = 6.35 mm”(一般的なエレキギター等の端子と同じ)サイズの物の事を指す。そして、1/4 inchフォーンプラグにも3極ステレオ(TRS)タイプの物と2極モノラル(TS)タイプの物がある。
AKAI MPCのヘッドフォン端子等プラグが1つしか無い端子からステレオの音声信号を取りたい場合は、TRSタイプのフォーン(PHONE)プラグを使用する事になる。
AKAI MPC (2500)の場合、ターンテーブル(レコードプレイヤー)、プリアンプ、DJミキサー等機材と接続する際に使用するレコード・イン(RECORD IN)、フットスイッチ(Footswitches)、インディビジュアル・アウト(INDIVIDUAL OUT)、ヘッドフォン端子、モニタースピーカーと接続する際に使用するステレオ・アウト(STEREO OUT)、がそれぞれ1/4 inchフォーン(PHONE)端子となっている。
AKAI MPCに限らず、たいていほとんどのアナログ機材に1/4 inchフォーン(PHONE)端子は搭載されており使用頻度は高くなる。
XLR端子
XLRケーブル、別名キャノンケーブルと呼ばれるケーブルの端子の型。XLRケーブルは、主にマイクと他機材との接続に使用される。
AKAI MPCでもアンプで鳴らしたエレキギターの音やピアノの音をマイクで収音してセルフサンプリングする場合はマイクが必要になってくるので、触れる機会があるかもしれない。XLR端子が搭載されているAKAI MPC Xなら、そのままXLRケーブル1本でマイクと接続する事が出来るが、その他のXLR端子が搭載されていないモデルの場合は片方のプラグがXLR端子、もう片方のプラグがフォーン(PHONE)端子になっているタイプの物やXLR端子をフォーン(PHONE)端子に変える事が出来る変換プラグ(AKAI MPCで楽器演奏をセルフサンプリングする方法にて紹介)を使用してマイクとAKAI MPC等の機材を接続する事になる。
コンボジャック
オーディオインターフェイス等では、ここまで紹介してきた1/4 inch(インチ)フォーン端子とXLR端子が1つにまとめられた端子=”コンボジャック”と、言うタイプのものも存在する(上記画像)。
このコンボジャックは1/4 inch(インチ)フォーンプラグ、XLRタイプのプラグ、どちらも接続する事が出来、現在各モデルからリリースされている多くのオーディオインターフェイスで採用されている。
RCA(S/PDIF)端子
“RCA端子”にもまた、アナログ音声信号をやり取りするタイプの物(一般的になじみがあるのは赤(ステレオ右)・白(ステレオ左)2本)やデジタル信号をやり取りするタイプの物(S/PDIF)他いくつ種類があるが、音楽制作の機材で使用されるのは主に今挙げた2種類になる。
赤・白2本タイプの物は、ターンテーブル / レコードプレイヤーの出力端子に用いられる事が多い。もし、出力端子にRCA端子が使われている機材とAKAI MPCのレコード・イン(RECORD IN) ジャック(端子)を接続する場合は、プラグの片方がフォーン(PHONE)端子になっているタイプの物を使うか変換プラグを使ってRCA端子からフォーン(PHONE)端子へ変える必要がある。
AKAI MPCでは、デジタル入力 / 出力(DIGITAL INPUT / OUTPUT)にRCA S/PDIF端子が採用されているモデルが多くなっている。RCA S/PDIF端子には、橙色プラグが付いてる物を使う事になる。
(5-pin DIN)MIDI端子
(5-pin DIN)MIDI端子は、主にシーケンサー等と接続する際に使用する事になる。接続にはMIDIケーブルを用いる。
フォーン(PHONE)やXLRのように音声データをやり取りする為ではなく、演奏データ(「何小節目の何拍目でどれくらいのベロシティでどれくらいの長さ入力されたか」)をやり取りする為に用いられる。
USB端子
USBと言う規格が登場する以前に発売されたAKAI MPCには当然ながらUSB端子は搭載されていないが、比較的新しいモデルの物ならUSB端子が搭載されている場合がほとんどとなる(AKAI MPC 500、AKAI MPC 1000、AKAI MPC 2500、AKAI MPC 5000等にも搭載されている)。
MIDIコントローラー、MIDIキーボード等ならパソコンと接続する事が前提となっているので、当然のようにUSB端子が搭載されていて(AKAI ProfessionalのMIDIコントローラーやMIDIキーボードにも搭載されている)”USBバスパワー”、つまりパソコンから電源を供給させる仕様になっている場合がほとんどとなる。MIDIコントローラー、MIDIキーボード以外でもAKAI MPC ELEMENT等は”USBバスパワー”となっている。
また、USBケーブルでパソコンと接続する事でパソコン画面上でデータの移動・削除等データ管理をする事が出来るようになる。