AKAI MPCとモニタースピーカーを接続する際やAKAI MPCとターンテーブル、プリアンプ、DJミキサー等を接続する際、またセルフサンプリングする為にAKAI MPCと各楽器やマイクを接続する際、シールドケーブル(両端にフォーンプラグが取り付けられたケーブル)やRCAケーブル等を使って各機器を接続する事になる。
シールドケーブルやRCAケーブル、その他各種ケーブルは様々なメーカーから多数の商品が発売されており選択肢も広がっているが、何を基準にして選べばいいのだろうか?
もちろん価格や耐久性、また「好きなメーカーの製品かどうか?」等、基準は人それぞれ色々あるだろうが、実際に使用する上で最低限(優先して)押さえておきたいのは「長さ」と「プラグの形」ではないかと個人的には思う。
ケーブルの長さ
シールドケーブルは短い物では15cmや30cmの”パッチケーブル”と呼ばれる物。そこから0.5m、1m、1.5m、1.8m、3m、5m、7m、10mと言った長さの物が多く売られている。
せっかくシールドケーブルを買ったは良いが、「短くて届かなかった」となってしまってはどうしようもない。シールドケーブルを買う前に「どれだけの長さの物が必要なのか?」をしっかり確認しておきたい。
長さが短くて届かないよりは長さが余ってしまう方がまだ良いので、心配な人は少し余裕を持って1サイズ長めの物を買っておくと良いかもしれない。
プラグの形(S型、L型。シールドケーブルの場合)
(AKAI MPC 2500の背面。入出力端子)
シールドケーブルのプラグのS型、L型とは?
そもそもシールドケーブルのプラグの形には、“S(ストレート)型”と呼ばれる真っ直ぐなタイプの物と”L型”と呼ばれる90°曲がったタイプの物(ギタリストがギターのコンパクトエフェクターを何台も繋ぐ時に用いられる”パッチケーブル”と、言われる物によく使われている)がある。
そして、両方のプラグがS型のシールドケーブルは”SS型”であったり”S/S型”と、片方がS型、もう片方がL型の物は”SL(S/L)型”または”LS(L/S)型”と、両方のプラグがL型の物が”LL(L/L)型”と、それぞれ商品名等に表記されている。
壁に近付けて置きたい場合は”L型”プラグの物を
AKAI MPC(に限らずあらゆるハードウェア機材)を壁から離れた場所に置く場合は問題無いが、AKAI MPCを壁に近づけて設置したい場合やAKAI MPCのすぐそばに他の機材やパソコン等を置きたい場合は、シールドケーブルのプラグの形(S型、L型)にも気を付けたい。
上記画像のようにAKAI MPC 2500(や多くのハードウェア機材)の入出力端子は、ユーザーから見て手前側でなく奥側にある。したがって、AKAI MPCを壁に近付けて置いた状態で”S型”タイプのプラグをAKAI MPCの出力端子に接続して使おうとしてもAKAI MPCと壁の間にプラグが入り込むスペースが無かったり、無理矢理接続して使おうとすればシールドケーブルが壁に押し付けられ曲がってしまう。そして、このまま負荷がかかる状態が続けば、シールドケーブルがダメになってしまう可能性がある。
しかし、こう言った場合でも例えばBELDEN 8412 DualCore ver. SWITCHCRAFT (SL型)であったりProvidence LE501(SL型)等のプラグの一方が”L型”タイプになっている”SL型”のシールドケーブルを使えば、多少の隙間があればなんなくシールドケーブルをAKAI MPCの出力端子に接続出来る。
+++SL型シールドケーブル+++
BELDEN 8412 ギターシールド DualCore ver. SWITCHCRAFT (LS型)
Providence シールドケーブル LE501(SL型)
Fender Professional Series Instrument Cable(SL型)
MOGAMI 2791 SWITCHCRAFT ギターシールド (SL型)
モニタースピーカーも壁に近付けておきたいのなら”LL型”のケーブルがおすすめ
モニタースピーカーの入力端子も裏側(背面)にある場合が多いので、もしモニタースピーカーもAKAI MPCと同じように壁に近付けて設置したいなら、モニタースピーカーの入力端子側も”L型”になるようにシールドケーブルの両端のプラグが共に”L型”である”LL (L/L)”と記載されているシールドケーブルを買うのがおすすめだ。
+++”LL型”シールドケーブル+++
CANARE GS-6 シールド パッチケーブル (LL型)
MOGAMI 2524 シールド ケーブル (LL型)
M)ANNNWZZD ギター シールド(LL型 1, 2, 3, 5m)
LIVE LINE LE-B1M ブルー(LL型)
また、”LL型”のシールドケーブルには、ギターのコンパクトエフェクターの接続に使うようなパッチケーブル(15cm、30cm程度の短いシールドケーブル)もあるので、「AKAI MPCのすぐ横に他の機材を繋ぎたい」と、言う場合はそちらの購入を検討しても良いかもしれない。
+++”LL型”パッチケーブル+++
MXR 3PDCP06 Instrument Patch Cable (6インチ)
MOGAMI 2534 パッチケーブル SWITCHCRAFT/LL(15cm ~ 50cm)
Amazon
手持ちのシールドケーブルのプラグ部分だけを”S型”の物から”L型”に交換する手も
新しく”SL型”、”LL型”タイプのケーブルを買う以外にも自作用のL型プラグだけを買って既に手元にある「”SS型”タイプのシールドケーブルのプラグ部分だけを取り替える」と、言った選択肢もある。自作用L型プラグは「5個入りで数百円」と言う商品もそこそこあるので、そちらの方がコストは抑えられる。