レコードプレイヤー(ターンテーブル)には、本体内部にプリアンプ(フォノイコライザー)が「内蔵されている物」と「内蔵されていない物」の2パターンが存在する。
「単体のプリアンプ(フォノイコライザー)を間に繋いでレコード聴く」事にこだわりを持つ人もいるかと思うので、どちらを選択するかは各々の自由だが、
- アンプ(スピーカー)に直接繋いでレコードを聴ける
- 金銭的コストを抑えられる
- 場所を取らない
などのメリットから、 個人的には「プリアンプが本体内部に内蔵されている物」をおすすめする。
この記事では、「プリアンプ内蔵型レコードプレイヤーに関する基礎知識」から「プリアンプ内蔵型レコードプレイヤーのメリット」、「プリアンプ内蔵型レコードプレイヤーの紹介」、「具体的な接続方法」まで触れて行く。
プリアンプ内蔵型レコードプレイヤーの基礎知識
別途のフォノイコライザーが不要
本来、レコードプレイヤーを使用してレコードを聴くにはレコードプレイヤーとアンプ(スピーカー)の間に別途でフォノイコライザーやミキサーを挟まなければならない。
だが、プリアンプ(フォノイコライザー)内蔵型レコードプレイヤーの場合、そのプリアンプ(フォノイコライザー)が最初からレコードプレイヤー本体内に内蔵されている為、単体でプリアンプ(フォノイコライザー)やミキサーを購入する必要性が無くなる。
PHONO接続とLINE接続の切り替え方法
プリアンプ(フォノイコライザー)内蔵型レコードプレイヤーを直接アンプやスピーカーに接続してレコードを聴く場合、 接続方法はLINE接続を選択しケーブルを接続する事になる。
プリアンプ(フォノイコライザー)内蔵型レコードプレイヤーの場合、 レコードプレイヤーの本体のPHONO端子付近に「PHONO接続 / LINE接続」切り替えスイッチが付属していて、それを使いPHONO接続とLINE接続を切り替えるパターンが多い。
プリアンプ内蔵型レコードプレイヤーのメリット
アンプ(スピーカー)に直接繋いでレコードを聴ける
先ほども述べたように、本来レコードプレイヤーを使用してレコードを聴く際は、PHONO接続となりレコードプレイヤーとアンプ(スピーカー)の間に別途でフォノイコライザーやミキサーを挟まなければならない。
だが、レコードプレイヤー(ターンテーブル)本体にプリアンプ(フォノイコライザー)が内蔵されているタイプの物の場合、レコードプレイヤー側の出力をLINE出力にすればレコードプレイヤーとアンプを直接繋いでも問題無くレコードを聴く事が可能となっている。
金銭的コストを抑えられる
つまり、必ずしも別途にフォノイコライザーやミキサーを購入する必要が無いので、当然その分の金銭的コストは抑えられる。
場所を取らない
また、別途でフォノイコライザーやミキサーを導入すれば、 当然その分の場所も確保しなければならなくなる。
だが、プリアンプ内蔵型レコードプレイヤーの場合はそう言った問題も無い。
プリアンプ内蔵のターンテーブル
プリアンプ内蔵型のレコードプレイヤー(ターンテーブル)はいくつか発売されているので、その一例を紹介していく。
Reloop RP-7000
まず、著者も使用しているReloop RP-7000(上記画像)。
このRP-7000は、プリアンプ(フォノイコライザー)を内蔵している上、ピッチチェンジを始めとした他の機能面も充実しており、ターンテーブルを購入する際には候補の1つとして考えても良いのではないかと個人的には思っている。
» Reloop RP-7000における2通りのレコード回転スピード調節方法
Pioneer PLX-500
Pioneerから発売されているPioneer PLX-500。
このPLX-500にも同様にプリアンプ(フォノイコライザー)が内蔵されている。類似品として、Pioneer PLX-1000があるが、こちらにはプリアンプ(フォノイコライザー)は内蔵されていない。(RP-7000, PLX-1000, PLX-500それぞれの細かい違いについては下記記事を参考に。)
» 【ターンテーブル】PLX-1000との違いを比較して見えてくるRP-7000の優位性
TEAC TN-350-CH
TEAC TN-350-CHもフォノイコライザーを内蔵したレコードプレイヤーだ。TEAC TN-350-CHは、ベルトドライブ方式のレコードプレイヤーとなり、DJのように「スクラッチをしたり」と、言った使い方ではなく純粋に「レコードを聴いて楽しむ」為のレコードプレイヤーだ。こちらには、USB端子も付いている。
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Pioneer PLX-500詳細
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具体的な接続方法(著者の場合)
自分がプリアンプ内蔵型ターンテーブル(Reloop RP-7000)とスピーカー(KRK ROKIT5)を接続する方法は、主に以下の3パターンになる。
- Reloop RP-7000とKRK ROKIT5を直接接続
- Reloop RP-7000→AKAI MPC→KRK ROKIT5の順に接続
- Reloop RP-7000→MTR(マルチトラックレコーダー)→KRK ROKIT5の順に接続
Reloop RP-7000とKRK ROKIT5を直接接続
Reloop RP-7000をKRK Rokit 5のTRS端子に直接接続する方法だ。
1番シンプルで、ケーブルも最小で済む。当然、ケーブル類の絡まりも少ない。
Reloop RP-7000→AKAI MPC→KRK ROKIT5の順に接続
RP-7000のOUTをAKAI MPCのRECORD INに接続し、AKAI MPCのSTEREO OUTをモニタースピーカーKRK ROKIT 5のTRS端子に接続する方法だ。
この接続方法ならいちいちケーブルを抜き差ししなくとも、
- AKAI MPCでレコード音源のサンプリング
- レコードを聴く
と、言った事が出来る。 更に、AKAI MPC内蔵のローパス・バンドパス・ハイパスフィルターをかけながらレコードを再生する事も可能だ。
Reloop RP-7000→MTR→KRK ROKIT5の順に接続
RP-7000のOUTをMTRのINPUT端子に接続し、MTRのSTEREO OUT(MONITOR OUT)をモニタースピーカーKRK ROKIT 5のTRS端子に接続する方法だ。
この場合も、先ほどの方法と同様にMTR内蔵のエフェクトをかけた音を再生する事も可能だ。