レコードからのサンプリングなり自身の楽器演奏をセルフサンプリングなりを終え(必要に応じてトリムもし終え)たら、各パッドへ任意の音を割り当てて行く。一度プログラム(PROGRAM)として音の配置を保存しておけば、次回ビートメイクする際また一から音の配置を設定し直す必要が無くスムーズにビートメイクが出来る。
プログラム(PROGRAM)とは?
各パッドへの音(サンプル)の配置の記録
AKAI MPCのプログラム機能は、「”A 01″ ~ “D-16″までの64のパッドバンクの内、どのパッドにどの音(サンプル)を割り当て(アサイン)たか?」を記録する為のものである。
AKAI MPCでは新規プログラムを立ち上げた場合、64全てのパッドには何もアサインされていない状態となっており、どのパッドを叩いても何も音は出ない。その状態で例えば、パッド”A 01″ にハイハットを割り当て(アサイン)たとする。そうすると、パッド”A 01″を叩いた時にハイハットが鳴るようになる。
複数パッドへ割り当て可能
音(サンプル)は、PAD 01~16の複数の好きな箇所に割り当てることが出来る。
例えば「PAD1とPAD2とPAD3」のように、一か所だけでなく複数のパッドへ割り当て自分の使いやすいようにカスタマイズする事が可能だ。
A,B,C,Dの切り替え
AKAI MPCにはパッドバンク(PAD BANK)がA、B、C、D、の4種類搭載されており、切り替えが可能だ。
- PAD A 01~A 16
- PAD B 01~B 16
- PAD C 01~C 16
- PAD D 01~D 16
と、1つのプログラムで16 × 4 = 64パターン分使える事になる。
フィルター等の設定も記憶可能
プログラムでは、各パッドへの音(サンプル)のアサインはもちろん、各パッドごとにフィルターの設定やディケイの設定も可能となっており、これらの設定も保存されるようになっている。また、1つのパッドに対して複数の音(サンプル)をアサインする事も可能となっている。
プログラムの作成手順
プログラムで各パッドに音をアサインし、保存するまでの手順は以下のようになる。
- プログラム画面へ移行
- 音(サンプル)をアサインしたいパッドを選択
- DATAホイールを回して任意の音(サンプル)をアサイン
- 必要に応じてフィルター等の設定
- 1.~3.の繰り返し(3.4.は逆でもOK)
- プログラム名を設定し保存
プログラム画面へ移行
まず、”MODEボタン + PAD 7″でプログラム画面へ移動する。
音(サンプル)をアサインしたいパッドを選択
次に音(サンプル)をアサインしたい任意のパッドを触って選択する。
DATAホイールを回して任意の音(サンプル)をアサイン
(PAD A01を選択した場合のアサイン画面)
任意のパッドを選択したら、プログラム名の下、”1:”と表示されている右横(上記画像、黒塗りになっている所)にカーソルを合わせ、DATAホイールを回す。
DATAホイールを回せば、割り当てることが出来る音(サンプル)の名前が次々と表示されるので割り当てたい音(サンプル)が表示された所でDATAホイールを止めればアサインは完了。
もし、1つのパッドに対して複数の音(サンプル)を割り当てたいのであれば、カーソルを1つ下へ(”2:”の横)動かしDATAホイールを回して音(サンプル)をアサイン。3つ目もアサインしたいのであれば、再びカーソルを1つ下(”3:”の横)へ、4つ目もアサインしたければ再びカーソルを1つ下(”4:”の横)へ、と同じ手順を繰り返していく。
必要に応じてフィルター等の設定
プログラム画面では各パッドごとにフィルターをかけたり、他パラメーターの設定が可能となっている。(詳しくは、”F1キーでの切り替え”にて後述。)
プログラム名を設定し保存
アサインしたい音(サンプル)を各パッドへ全てアサインし終えたら、プログラム名を付けてデータを保存する。データの保存方法については、データセーブ・ロードの方法、手順を参考に。)
Fキーでの切り替え
AKAI MPCでは、プログラム画面上でF1, F2, F3, F4, …とFキーを切り替える事で
- SAMPLE
- FILTER
- NOTE
等のパラメーターを設定する事が出来る。ここでは、F1(SAMPLE)とF2(FILTER)について触れて行く。
F1: SAMPLE
プログラム画面の基本となる画面。
アサインの設定やサンプルの音量(Lv)、サンプルの音の高さ(PITCH)が設定出来る。
F2: FILTER
AKAI MPCでは、プログラム画面から各パッドごとにフィルター(Filter)をかける事が可能となっている。そして、AKAI MPC 2500では1つのパッドにつき以下4種類のフィルターから2つまでをかける事が可能となっている。
- LOW PASS
- BAND PASS
- HIGH PASS
- LOW PASS 2
LOW PASS(2)
低音域(LOW)を通す(PASS)フィルターとなる。ローパスフィルターは2種類用意されている。
BAND PASS
中音域、もしくは特定の音域と特定の音域の間を通す(PASS)フィルターとなる。
HIGH PASS
高音域(HIGH)を通す(PASS)フィルターとなる。